こんにちは、さりです。
原作未読、とりあえず1回見てきた感想殴り書き。えー、、清澄がヒロイン、潮がヒーローでした。
めざまし代わりにデスクトップから音楽が流れる冒頭のシーン。映画館でもスクリーン見て左側のスピーカーから音が聞こえてきた時点で制作陣のこだわりが伝わってきて高まった。
- 聴かせるつもりはなかった清澄
- 勝手に聴いて励まされてた潮
- 窓を割って清澄の世界に飛び込んできた潮
- 自分の手でドアを開けることを選んだ清澄
- 「清澄と関わりたい」とはっきり宣言する潮
- 「もう一回関わってもええ?」と尋ねる清澄
2人の対比が面白かった。
潮がどんどん物語を動かしているように見えて、彼女はすごく衝動的な分、実はここぞという時に「選択」しているのは清澄の方だった。
自分が見つけた自分だけの「好き」を取られたみたいな気持ちになって勝手に嫉妬して、自分はもうお役御免なんだと勝手に線を引いて離れて、でも心はどうやったって清澄の方向を向いてるからこっそりAZURのCD注文しちゃうし、清澄の書いた歌詞が自分のことだと分かった瞬間たまらなく嬉しいのに、その心を隠すように「だっさ」とか言っちゃってでもそんな自分が一番ダサいって分かってて。
フライパンで窓ガラス割ったり勝手にレコード会社紹介したり、潮の行動だけ取り出せばリアリティーに少々欠けるおてんば主人公なんだけど、気持ちの移り変わりは手に取るように分かって、それがちょっぴり痛くて愛おしい。
潮が清澄の演奏を撮影してる時、清澄はカメラじゃなくて潮の目を見るところが好きだった。陰キャなのかもしれないけど、人をまだ信じたいと思っている目だった。
- 青が好きな潮
- 青白い清澄
- 青二才の航太郎
- 海で出会った仲間たち
陸と青の関係性は本編で語られることがなかったけど、陸だけ名前に「海」関連の要素がないの。潮と出会って「青い」音楽を作り出す前に陸とは出会っていたから別枠なのかなと思ったり。寄せては引く波のように付かず離れず、もしくは固定の形を作らない水のような音楽を求める清澄にとって、ベース1本で自分の「形」を作れる陸は対照的な存在かつ憧れの存在だったと思う。清澄ずっと陸に対して敬語だし。デモに即興でベースのリフを当て始めた陸を見る清澄の目が、高3の先輩を見つめる新入生だった。尊い。
AZURのジャケ写が何であんなに濃い青なんだろうと思っていたら、ちょうどバンド名を決めた時の潮のワンピースがあの青色だった。
潮のことしか頭になくて潮のための音楽しか作れなくなってるのに、それを全く関係のない女性シンガーに歌わせるってほんまに信じられへん。無視されるより振られるより何倍も傷つくし腹立つわ。それだから独りよがりって言われるんだよ。清澄、聞いてるか。もう二人よがりになったんでしょ。他のやつに歌わせてどうする。「これでいい」って自分に言い聞かせる時は大体本当は良くないんだから。自分の心を押し殺すな!
と急にキレつつも、あの引きこもりブースから扉を開けて出てきた清澄のこと私だったら抱きしめちゃってたかも。あまりにもずぶ濡れで震えてるひな鳥みたいで…ていうか泣く時も1人だったんだ清澄は。もうあなたは1人じゃないのに。
1人で泣いて再び人と関わることを選んだ清澄が朝の海辺で潮に「ありがとう」と言うシーンで、憑き物がとれたみたいに優しい顔で笑うのが大好きだった。
「清澄が愛されすぎて困ってます」がタイトルでもおかしくない。信号が変わるのを待ちながら、3人全員が清澄のこと大好きが故に嫉妬してることを打ち明けるシーンかわいかった。これはかわいらしい同担拒否。清澄にとって特別な存在でありたいと願うと同時に、清澄を守るぞ!の気持ちで団結する3人、背の高さが全然違う凸凹感もかわいい。
原作者さんのアフターストーリー読んだ!終わり方は映画よりもこっちの方が好き。AZURの新曲を潮がサブスクの通知で知るなんて嫌だよ!一番最初に聴かせてよ!これからも聴いてほしいって言ったのは清澄の方じゃないか!
でもステージ上から潮を見つけた時の清澄の表情が良かったから許す。言っとくけど清澄がアイドルじゃないから許されてるんだからね。双眼鏡清澄チッケム系のオタクがいたら、目線も表情も全部ばれてるから。ステージに集中しなさい。
拓実くん、初主演映画公開おめでとう。主題歌もサントラもたくさん聴きます。映画もまた今週も見に行きます。
今週のお題「名作」